それでも十分もらってると思うけどね
[ニューヨーク 12日 ロイターBreakingviews] 所得格差是正の訴えは貧困層だけの専売特許とは限らない。伝統的に大金持ちを生み出してきた場所の1つ、ウォール街にも格差の波は押し寄せている。
過去10年にゴールドマン・サックスやモルガン・スタンレーのような大手金融機関に入った野心的なバンカーやトレーダーの多くは、先輩たちが得てきたような大金は2度と手にできないだろうことを理解し始めている。彼ら中堅バンカーの報酬は下がっており、上向くことも期待できそうにない。そして、上司はいなくならないだろう。
今年3月、ゴールドマン・サックスの元社員グレッグ・スミス氏は、ニューヨーク・タイムズ紙に同社の経営陣を批判した手記を寄稿して話題を呼んだ。同氏はゴールドマンで勤務した12年間の回顧録執筆で100万ドルの前払い金を手にしたと言われている。
ゴールドマンの内幕を暴露したスミス氏の手記は、投資銀行で働く中堅バンカーたちの気持ちを代弁するものかもしれない。ただ、報酬に関するいくつかの具体的な数字は、スミス氏の回顧録以上に中堅バンカーの不満を雄弁に物語る。
スミス氏と同じ頃の2000年にゴールドマンに入社した若手社員のケースを想定してみよう。1999年に同社が新規株式公開(IPO)を行い、パートナーたちが巨万の富を手にした直後だ。2000年末時点でゴールドマンの社員数は2万2627人で、支払われた報酬や手当ての総額は78億ドルだった。大雑把に計算すれば、社員1人当たりの平均収入は34万3000ドル程度になる。もちろん報酬は実績に応じて差がつくはずだが、それでもMBAを手に入社した若い社員にとって、この数字は目標になった。
その後の数年、若い社員たちは1日15時間、昼も夜も週末もなく働き、上司が翌朝に使うプレゼン資料を徹夜で仕上げただろう。多くの金融機関は、こうした疲れ知らずの若手社員のため、クリーニング屋に預けたワイシャツを取りに行ったりするような「世話係」さえ雇っていた。彼ら若手社員は、数年の激務が高額報酬やマネージングディレクターの肩書き、将来の共同経営者の地位につながることを夢見て仕事に打ち込んできたのだ。
その後、ITバブルは勢いを失ったが、レバレッジを効かせたビジネスが次のバブルを生み出し、投資銀行マンの報酬は右肩上がりだった。2007年のゴールドマンの年次報告書を見てみよう。当時の社員数は3万0522人で、報酬や手当ての総額は202億ドル。社員1人当たり平均は66万1000ドルで、7年前に比べてほぼ倍増した。
2007年以降、世界的な金融危機や景気低迷、新たな規制の導入など、投資銀行は厳しい時期に突入する。ゴールドマンの今年ここまでの業績を年率換算すると、現在の社員3万2600人は、総額14億6000万ドルの報酬、つまり1人当たり44万9000ドル程度は手にできそうだ。2007年からは3割以上の減額となる。
ゴールドマンだけに限った話ではない。モルガン・スタンレーの過去9カ月の業績を基に計算すると、同社社員の今年の平均報酬額は27万ドル7000ドル前後になるだろう。2007年に比べ約2割の減額だ。
このことは、2000年ごろに投資銀行に入った若いバンカーたちが今は30代になり、出世を夢見て何年も激務をこなしてきたにもかかわらず、わずか数年前に比べて平均的には報酬が下がったことを意味する。
金融業界の食物連鎖の頂点では、業界の報酬が構造的に変わったことに気付いている。動くお金が減っている一方、株主からの要求は強まっている。食物連鎖の下の方でも、報酬体系の構造的変化には気付いており、それに合わせて期待値は低くなりつつある。
おまけ>>>>>>>>>>
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https://www.youtube.com/watch?v=8okVPx2LpCc&feature=youtube_gdata
なんでまた、こんな古い曲を・・・・ でも嬉しい。
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今年3月、ゴールドマン・サックスの元社員グレッグ・スミス氏は、ニューヨーク・タイムズ紙に同社の経営陣を批判した手記を寄稿して話題を呼んだ。同氏はゴールドマンで勤務した12年間の回顧録執筆で100万ドルの前払い金を手にしたと言われている。
ゴールドマンの内幕を暴露したスミス氏の手記は、投資銀行で働く中堅バンカーたちの気持ちを代弁するものかもしれない。ただ、報酬に関するいくつかの具体的な数字は、スミス氏の回顧録以上に中堅バンカーの不満を雄弁に物語る。
スミス氏と同じ頃の2000年にゴールドマンに入社した若手社員のケースを想定してみよう。1999年に同社が新規株式公開(IPO)を行い、パートナーたちが巨万の富を手にした直後だ。2000年末時点でゴールドマンの社員数は2万2627人で、支払われた報酬や手当ての総額は78億ドルだった。大雑把に計算すれば、社員1人当たりの平均収入は34万3000ドル程度になる。もちろん報酬は実績に応じて差がつくはずだが、それでもMBAを手に入社した若い社員にとって、この数字は目標になった。
その後の数年、若い社員たちは1日15時間、昼も夜も週末もなく働き、上司が翌朝に使うプレゼン資料を徹夜で仕上げただろう。多くの金融機関は、こうした疲れ知らずの若手社員のため、クリーニング屋に預けたワイシャツを取りに行ったりするような「世話係」さえ雇っていた。彼ら若手社員は、数年の激務が高額報酬やマネージングディレクターの肩書き、将来の共同経営者の地位につながることを夢見て仕事に打ち込んできたのだ。
その後、ITバブルは勢いを失ったが、レバレッジを効かせたビジネスが次のバブルを生み出し、投資銀行マンの報酬は右肩上がりだった。2007年のゴールドマンの年次報告書を見てみよう。当時の社員数は3万0522人で、報酬や手当ての総額は202億ドル。社員1人当たり平均は66万1000ドルで、7年前に比べてほぼ倍増した。
2007年以降、世界的な金融危機や景気低迷、新たな規制の導入など、投資銀行は厳しい時期に突入する。ゴールドマンの今年ここまでの業績を年率換算すると、現在の社員3万2600人は、総額14億6000万ドルの報酬、つまり1人当たり44万9000ドル程度は手にできそうだ。2007年からは3割以上の減額となる。
ゴールドマンだけに限った話ではない。モルガン・スタンレーの過去9カ月の業績を基に計算すると、同社社員の今年の平均報酬額は27万ドル7000ドル前後になるだろう。2007年に比べ約2割の減額だ。
このことは、2000年ごろに投資銀行に入った若いバンカーたちが今は30代になり、出世を夢見て何年も激務をこなしてきたにもかかわらず、わずか数年前に比べて平均的には報酬が下がったことを意味する。
金融業界の食物連鎖の頂点では、業界の報酬が構造的に変わったことに気付いている。動くお金が減っている一方、株主からの要求は強まっている。食物連鎖の下の方でも、報酬体系の構造的変化には気付いており、それに合わせて期待値は低くなりつつある。
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