China Now IIから 転載

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英独科学誌がストップ
科学の世界も縁故主義

恥の上塗りとは、こういうことを言うのだろう。中国人学者の投稿した科学論文が、次々とニセ物であることが判明している。中国政府は、ニセのGDP統計を発表している疑いが持たれている。こういう国であれば、研究者がニセのデータをでっち上げ、第三者によるニセの査読まで添付して、海外著名科学誌に投稿している。ニセ物論文が、「一貫体制」でつくられ投稿されているとは、驚くべき研究における腐敗構造である。

中国は、もはや信じるに値しない「俗物国家」である。見栄と虚栄に満ちた、このニセ物集団が世界でまともに扱われるはずがない。私は今、つくづくそう思う。学者までが嘘八百の集団に堕した背景には、中国社会特有の「メンツ」が絡んでいる。何とかして、他人を出し抜きたい。こういう邪悪な心に満ちているのだろう。およそ「学問の良心」とは無縁な世界である。GDPで日本を抜きたい。この精神が、GDPまでも長期の「水増し」を行っているに相違ない。

英独科学誌がストップ
中国メディア『北京晨報』(11月13日付)は、次のように伝えた。『サーチナー』からの転載である。

①「英国やドイツなどの海外の権威ある出版社が、中国から投稿された科学論文の『撤回』と『調査』を進めていると報じた。事実にもとづかない代筆や掲載を推奨するための偽の評価文章(注:査読論文)などが極めて多い問題があるという。英国では3月、生物学の専門出版社が、掲載された論文43篇の『取り消し』を発表した。うち41篇が中国からの投稿だった。ドイツでも科学雑誌出版社が論文64篇を取り消した。大部分が中国からのものだったという」。

中国学者から投稿され、一度は掲載された科学論文が、「撤回」ないし「調査」されているという。英国では、3月に掲載された生物学論文43篇の「取り消し」を決めたが、うち41篇が中国からの投稿であった。ドイツでも同様な措置が取られたが、取り消し論文64篇の大部分が中国からの投稿による。

こういう無様な結果になった背景は、科学論文を投稿・掲載されると、政府から補助金や奨励金が出るシステムの存在がある。この「カネ欲しさ」とその後の「昇進」を考えると、モラルのない中国人学者は簡単に悪に手を染めるのだろう。特許申請も同じ理由である。くだらない内容の特許でも、申請し受理されれば大変な奨励金が下りるシステムになっている。こういった「カネまみれ」の実態が、世間では分からないから世界は中国を称賛する。中国の研究レベルは、急速に上がっている、と。

私はこれまで折に触れて、この種の問題を取り上げている。そのたびに、中国の科学研究がいかに杜撰であるかを克明に指摘してきた。研究論文や特許申請の数が急増していても、それは内実を伴わない「見栄」の塊に過ぎない。この中国経済の潜在力は、極めて低いと見なければなるまい。間違っても、米国を凌駕するような「超大国」へ発展する基本的な条件を欠いているのだ。

②「これ以外にも、中国からの論文の多くが『取り消し』や『調査』対象になっている。学術上の成果や論文の捏造や捏造疑惑が発生するのは、中国だけでない。日本でも、STAP(スタップ)細胞を巡る騒ぎは記憶に新しい。しかし、中国における『学術成果の偽造』には『産業化』という特徴がある。研究結果をでっちあげる『代筆』、一連の事務的作業を含む『代理投稿』などを行うサービス業者が存在するという。専門誌が論文掲載の可否を判断する際には、第三者機関の評価を参考にするので、業者は『評価文章の偽造』も“商品”にしている」。

学術研究における、中国の腐敗構造は目を覆うものがある。ニセ物論文作成が、「産業化」されている。研究成果をねつ造する「代筆」→「ニセ査読」→「代理投稿」という流れ作業を経て、海外科学誌に投稿されるのだ。GDP世界2位の国家が、このようなデタラメなことを行っていることに驚愕する。日本でもこうした事件は起こったが、それは「個人プレー」であり、産業化はしていない。

③「学術論文を国外専門誌に掲載するための『サービス』を行う業者の多くは『語学上の問題をサポート』するためなどと称している。大手通販サイトに『商品』として掲載している場合もある。論文の多くは学術的レベルを満たすため、スタッフが『脚色』を施す。中には、実験などを全く行っていない『完全なでっち上げ』もあるという。研究者による組織である中国科学技術協会も、国外の権威ある科学雑誌が次々に、中国から寄せられた論文の多くを『無効』としたことを深刻に受け止めている。問題を出した研究者の所属する組織を通じて、処分を行っている。すでに、医学大学の教授職を解任された研究者もいるという」。

中国国内では、類似の「詐欺行為」が古くから行われている。存在しない「大学」の卒業証書や成績表の売買。実在している「有名大学」のニセ卒業証書や成績表。さらには、「博士号」まで出回っている。中国政府の首脳に博士号所持者が多い。政務多忙のおりに、研究する時間があるだろうか。習近平氏も政府幹部になって博士号を取得した。安倍晋三首相が、仮に「政治学博士号」を持っていたとしよう。早速、日本の週刊誌のネタにされるであろう。中国では「不問」である。

中国の政治的腐敗構造は、単に政界に止まっていない。上記の通り、学問の世界まで汚染している。こうなると、「嘘」が中華民族の「特性」と呼ぶほかない。この不真面目な民族が、世界の覇権に挑戦するという野望を持っている。その「自惚れ」は、結果的に中国社会を自滅に導くであろう。これまでの中国は、「嘘と見栄」で固めてきた社会であるが、大きく破綻することもなく過ぎてきた。互いに「化かし合い」を続けていたからだ。しかし、グローバル社会になると、嘘で塗り固めた社会は他国と競争する上で、決定的な不利を被るはずだ。

科学の世界も縁故主義
『ブルームバーグ』(11月17日付)は、次のように報じた。

④「中国は21世紀の科学の分野でも重要な役割を果たそうとしている。そのために同国が用いるのは、おなじみの金の力だ。同国の物理学者は10月末、大型の高エネルギー粒子加速器の初期設計を完了したことを発表。2025年前後に運用を開始するとの計画を明らかにした。加速器の全長は60マイル(約96.5キロメートル)を超え、プロジェクトの総費用は30億ドル(約3676億円)に上る可能性がある。これは国威発揚と有益な派生テクノロジーの開発を目指す同国の『大科学』構想の一部に過ぎない。欧米諸国で基礎研究予算の確保が難しくなる中、中国は世界の科学の最前線に躍り出る機会を狙っている」。

中国は、大型の高エネルギー粒子加速器の初期設計を完了した発表した。2025年前後に運用を開始する計画で、加速器の全長は60マイル(約96.5キロメートル)を超え、プロジェクトの総費用は30億ドル(約3676億円)に上る可能性があるという。日頃、「大言壮語」(ほら吹き)する中国が、これすら吹き飛ばす超壮大な実験プロジェクトを建設するというのだ。問題は、この世紀の実験プロジェクトを利用する研究者の質が問われている。実験設備は完成しても、それを使って実験する研究者の質が劣るならば、宝の持ち腐れになる。研究成果は期待できまい。

⑤「国が科学研究のスポンサーを務めることにはもちろんメリットがある。例えば複雑で多額の費用がかかるプロジェクトについて、素早い意思決定ができることはその一つだ。しかし現実には、メリットを上回るコストが必要になることが多い。政権の強力な介入の影響で、中国の科学研究機関は長らく縁故主義、汚職、不正の横行に悩まされてきた。このような欠点によって同国の科学研究の評判が損なわれ、さらには頭脳の流出という深刻な事態も招いている。科学と国家の関係はどこの国でも複雑で、政治色を帯びるものである。だが中国の場合は、上意下達システムによって問題がさらに悪化する。科学者は国家のために奉仕することが期待されているため、政権に忠誠を示した者は、新たな発見をした者以上にとは言わないまでも同等のスピードで出世するのが通例である」。

中国の科学研究機関は長らく縁故主義、汚職、不正の横行に悩まされてきた。いかにも中国らしい「病気」である。中国は、「縁、「恩義」など人間のつながりを最大限、尊重する社会である。それは、合理性を超えている。「法治」でなく「人治」である結果だ。この仕来りのなかで、科学が発展できるはずがない。

中国の科学界は、研究成果の有無にかかわらず、政治と密接な関係を持つ者が「出世」するシステムである。「人治システム」だ。政界とつながりのある者が、トップに立つ腐敗構造が出来上がっている。こうなると、政治と無縁な研究一筋の人間にとっては、極めて不利な処遇を受ける危険性が高い。もともと、研究者は世故に疎いことが、成果を上げる条件であろう。自らの出世を願って、世慣れた行動を取る者は研究に不向きなはずだ。中国では、この世間ずれして研究不熱心な人間が研究トップに着く例が多いという。これでは、中国の科学発展に多くを望めまい。

⑥「このような非実力主義は、影響力のある中国科学院にもはびこり始めている。中国科学院は6万人が働く官僚主義的な機構で、国内の104のトップレベルの研究機関と非軍事研究の費用のほとんどを統括する。北京大学生命科学学院の院長に就任した饒毅氏によると、資金の確保は相変わらず『醜い』仕事だという。同氏は10年の論文で『多額の補助金を受け取るためには、優れた研究をすることよりも、力のある官僚や彼らの気に入りの学者にこびへつらうことのほうが重要だということが公然の秘密だった』と指摘した。運よく補助金を受け取ることができた研究者は官僚の介入を受けることになり、非現実的なほど短い期間で結果を出すことを求められた」。

ここに、中国科学界の醜い姿が紹介されている。研究者が、多額の補助金を受け取るためには、優れた研究をすることよりも、力のある官僚や彼らの気に入りの学者にこびへつらうことのほうが重要である。これが公然の秘密であるという。この実態が明るみに出て、改めて中国の「前近代性」に驚く。この程度の国家が、世界覇権に挑戦することは、夢の夢である。早く目を覚まして地道な戦略に立ち返ることだ。私が、中国を厳しく評価する裏には、こういった箸にも棒にもかからないデタラメさを把握しているからだ。

米軍事ニュースメディア『ストラテジー・ページ』(11月12日付)は、次のように伝えた。

⑦「中国は現在、ウクライナから購入した空母を改装した遼寧号を保有し、空母の運用についてのテストを積み重ねている。そのノウハウをもとに現在、中国国産空母の建設が進んでいるとみられる。大連市では全通甲板を持つ大型船の建造が進んでおり、これが初の国産空母とみられている。もっとも中国の軍事情報は秘密のベールに包まれており、建造中の船についての詳細は明らかとなっていない」。

中国は現在、ウクライナから購入した中古空母を改修して、「遼寧号」を実習用に使っている。これを基にして、初めての国産空母の建艦に入っている。すでに広く世界に知れ渡っている。もっとも、中国は長いこと空母の保有を否定してきた。「平和台頭論」という御旗と矛盾するからだ。それにもかかわらず、なし崩しに空母保有へ切り替え、国産空母へと話しが進んでいる。一連の中国側対応を見続けてきた私の感想は、中国という国は信頼するに値しない「三百代言」を弄する国家という点だ。

なし崩し的に既成事実を積み重ねて、それが既定路線のごとく相手を言いくるめるやり方は、とても「信義誠実」とはほど遠い。現在の南シナ海での領土拡張は、このなし崩し的に既成事実化する手法を使っている。米国も一杯食わされたのだ。もっと早く、軍事示唆行動に出て警告を発すべきであった。尖閣諸島もこの手を使って、手に入れる戦法であろう。日本は、決して騙されてはならない。先ずは、歯の浮くような美辞麗句を並べ立てて相手国を油断させる。その手法は「天下一品」である。

⑧「各国はネットに流出した情報を頼りに分析を進めている。注目を集めているのが政府系サイトから流出したとされる空母模型の写真だ。舷側に『18号』と書かれていることから、遼寧号(16号)の後に建造される中国空母3番艦の可能性が高い。カタパルト(注:空母から戦闘機を発進させる装置)やエレベーターの設置位置を見ると、世界初の原子力空母、米軍のエンタープライズにそっくりだ。中国が建造中の空母は原子力空母の可能性が高い。米軍の原子力空母を参照して設計されることは十分に考えられる。ただしエンタープライズは1961年に就役し、2012年に退役している。現行空母との性能差は明らかだ」。

中国は、空母建艦の基礎技術もなければ経験もない。それが、原子力空母らしきものを建造中であるという。その技術は、サイバー攻撃で米国から盗んだものらしい。しかも、すでに退役した米軍のエンタープライズ号にそっくりだと伝えている。エンタープライズ号が1961年に就役し、2012年に退役した空母であるのだ。中国が、完全に半世紀も前の時代遅れの米空母を真似たとすれば、もはや言うべき言葉もない。米国の新鋭空母の敵ではないのだ。となると、米海軍と戦争する意図はなく、ただ周辺国を威嚇するための空母を建艦している。そういう解釈も可能だろう。中国が、軍事力に頼って国家威信の支えにしたいとは本末転倒である。最初にやるべきことは、正直に生きるということの積み重ねである。

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